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「個人の自由は、制限されたものであろう。個人は、他者にとっての迷惑となってはいけない」<ミル>
近代社会とはこのせめぎ合いだ。民主主義の根本原則は一人一人が社会に対して責任を持つことなしになしえないが、そこまで意識してる人ってどれだけいるのか?(少なくとも、私は…駄目だなあ)
こんなニュースを見かけた。
又ぞろ意見が出てくるかと思うけど、かえって今は興味深く見させてもらえそう。
なにせ、今はアキバ系文化などと言って、かつてアンダーグラウンドでしかなかった*1この手の歪んだ文化を輸出用に転化しようと言う試みを石原慎太郎氏あたりも言ってたはず。
さて、一体この両立をどう知識人達がどう考えてくれるやら。興味深いところ*2。でも、人が歪むって言うのは、それはその人の素質であって、メディアというのはそれを助長するだけのものに過ぎないと私は思ってる。それこそ「文化」と呼ばれる歌舞伎なんかを観ても、やっぱり歪む人は出てくるし*3。私の知り合いでNHKの「21世紀は警告する」を観て変になった奴だっているし、ノストラダムスの大予言とかの本でおかしくなる人間だっている。新興宗教だってそうだ。
結局それを受け入れるか否かは個人の素質による。破滅型の思考形態持ってる人間はその手のメディアを積極的に取り入れるから。
ただ、それがあんまりにも簡単に手に入ると言う状況はどうか?とも思う。こっそり親に隠れて眺めるから、あるいは友達と密かに頭をつきあわせるようにして凝視するからこそ、エロ本というのは子供にとってもの凄い重要な存在となってる。それが簡単に手に入るとなると、ドキドキ感が無さ過ぎ。
アメリカ史上で最も酒が売れたのは禁酒法の時代だという笑えない事実もある。恥ずべきものとして隠すべきものと言うのは文化にとっても大切。隠しても需要があるものは売れる。その立場で良いんだと思う。