チェルシー・テラスへの道〈上巻〉
ジェフリー アーチャー 永井 淳
新潮社 (1991/06)

 ロンドンのイーストエンドで行商人の祖父を持つチャーリーは、幼い頃から商売のこつを覚え、やがてイーストエンドで一目置かれる存在へと成長していった。その後第一次世界大戦へと出兵した後、パートナーとなったパン屋の娘ベッキーと共に、新たにチェルシー・テラスへと手を伸ばし始める。そこでチャーリーが夢見たのはチェルシー・テラスの全店舗を自分で保有することとなっていった。

 大変面白い作品で時間を忘れて読みふけってしまった。著者の描くサクセス・ストーリーはひと癖もふた癖もあって、一筋縄には行かない。その困難を乗り越えていく様が読んでいて本当に心地良い。