新・餓狼伝〈巻ノ1〉秘伝菊式編
夢枕 獏
双葉社
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 北辰館トーナメントの後、巽率いる東洋プロレスでもリングの上での無差別格闘技試合が組まれることになった。内外から数多くの武闘家達が呼ばれる中、北辰館トーナメントで姫川に敗北した丹波もその渦中に飲まれようとしていた。一方、姫川の父源三が持っているというスクネ流の秘伝書を巡り、攻防戦が繰り広げられようとしている…

 遅々として進まないシリーズだが、なんと新シリーズ化。一体どこまで続けるつもりなんだ?でも、謎の部分と実にストレートな格闘のシーンがバランス良く配置されていて読み応えは実に良い。

 巽がアントニオ猪木をベースにしたものであることは周知だが、今度はなんとジャイアント馬場をベースとしたカイザー武藤というのも出てくる。しかもこの強さが燃えるよ。思わず何度か読み返してしまったよ…なんかまだ続くことが凄く嬉しくなってる自分がいる。