からくりサーカス36 (著)藤田和日郎 

 かつて鳴海が訪れたアメリカのイリノイ州にあるレイ研究所でゾナハ病を撃退する機械が完成したという。しかし、今や世界中でゾナハ病が蔓延し、その研究施設も機械人形達に襲われていた。ギイやミンシアと合流した鳴海は、一路研究所に向かう。

 これまでの設定と緊張感がかみ合った話から、全編単純なアクション作品へと方向転換したお話。久々に鳴海が大暴れするのだが、話が今ひとつ単純すぎる感じがして、出来としては今ひとつと言ったところか。尤も、著者の場合、こういう話の中にもしっかり伏線が張られていたりするので、後になって意味が出てくるのかも知れないけど。

 それと、どういう訳か、自動人形たちのデザインがどうにも今ひとつのものばかりというのもなあ。