24人のビリー・ミリガン 上 (著)ダニエル=キイス 

 オハイオ州コロンバスでレイプ犯として一人の男が捕まった。だが彼は事件のことを全く覚えていない。実は彼こそがこの後、全米を騒がせることとなる多重人格の第一号として認められる事となる人物、ビリー=ミリガンだったのだ。実話を元に描かれる一人の男の数奇な運命を描く作品。

 実話と銘打っているが、描いているのが小説家だけに、半分は創作が入ってるみたい。それを差し引いても大変面白い作品だった。アルジャーノンに花束をで「一発屋」の異名を取った作者が再びブレイクした作品となり、この経験が元で新たなる小説五番目のサリーが描けたんだろうね。色々な意味で記念的な作品となった。