屍鬼 三 (著)小野不由美 

 次々に姿を消す外場の住民達。だが死んだはずの住民達が何故か目撃されるという事件も続発していた。原因究明を図る敏夫と静信の他に、独自に謎の究明に乗り出した夏野は、時同じくしてほぼ同じ結論に達する…死者が生き返っているのだ!だが、そんな夏野にも屍鬼の手が伸びる…

 1、2巻は日常描写ばかりで、はっきり言って面白いとは思えなかったのだが、数年ぶりに続きを読んでみたら、無茶苦茶面白くなって来た。と、言うかこの作品が様々なメディアに与えた影響というのが分かったのが大きい。押井守氏が描いた「獣たちの夜」で書かれていた吸血鬼の説明と思い切りかぶってるし(ちなみにこちらの方が早い)、なによりタイトルの屍鬼とは、“シキ”なのね(意味不明?)。色々な意味で設定とかがパクられてるんだな。メディアへの影響は馬鹿にならない。さて、じゃ次も楽しませてもらおうか。