終戦のローレライ〈2〉
福井 晴敏
講談社 (2005/01)
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 折笠征人の乗り込んだ伊507の最初の任務は、先の追跡劇で投棄した秘密兵器“ナーバル”の回収作業だった。敵潜が待ちかまえているのが明らかな海域に艦長絹見は回収放棄を決定するのだが、“ローレライ”主任のフリッツは断固回収を主張。ついには折笠を拉致してまで海底探索を命じる…

 1巻丸々使って伊507の発進までが描かれたが、いよいよここで主題のローレライに関する話へと移ってきた。著者の描き方は一巻ごとに主題を決め、伏線をばらまきつつ一旦話を収束させるというものなのだろう。なかなか興味深い描き方だが、そのためちゃんと一巻ごとに見せ所が用意されてるのは上手い。