幼いイシュティを連れてのグインの逃避行は続いていた。一方中原の歴史もやはり動いている。人材不足著しいパロでは女王となったリンダが全責任を双肩に負い、孤軍奮闘中。そしてようやく本来の主であるイシュトヴァーンが戻り、新しい歩みを始めようとしているゴーラ。そしてグイン失踪後、少しずつその悪影響が出始めているケイロニア…それぞれの国での問題を描く。

 丸々一巻を使って息抜きをやってしまった話で、本編であるグインがどれだけそれぞれの国々に影響を与えていたのかよく分かる話になっている。

 ただ、こう言っちゃなんだけど、この話って、お気楽な主人公に振り回される周囲の物語という漢字の物語になってしまった。これってひょっとして栗本薫版「無責任シリーズ」か?