白夜を旅する人々
白夜を旅する人々
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三浦 哲郎
新潮社 (1989/04)
売り上げランキング: 107,032

 雪深い青森の旧家に生まれた5人の子ども達。長男の清吾は肺病持ち、長女のるいと三女のゆうは生まれつき色素を持たなかった。それぞれ思春期を迎えていたそんな時期、新たに羊吉という息子が生まれ…

 なんでもこれは著者の過程を描いた半自叙伝と言うことなのだが(ちなみに著者は最後に生まれた羊吉にあたるそうな)、もし本当だとしたら、本作はもの凄い重さを持っている。何とも悲惨な物語なのだが、それをしっかり読ませてくれるのが著者の力量ってものか。実に読み応えがあった。読み終わったらちょっと落ち込んだけど。