パロへの路を行くグイン一行はついにクムへとやってきた。だが、グインの背格好はどのように隠しても隠しおおす事が出来ず、一行は苦境に陥ってしまう。そこでマリウスは奇手を思いつく。それは何とグインにグインの真似をさせた旅芸人一座を装うというとんでもない方法だった。

 久々に文庫の売り上げがトップをキープしていたと著者本人が自分のサイトで言っていたが、なるほどそれもよく分かる。この長いシリーズで、こんなに気持ちよく読めた話は今までになかった。何というか、見事なサクセスストーリーとなっていて、実に楽しい話に仕上げられている。ハードな話も好きだが、時折で良いから、こういう話を織り交ぜてくれると読んでいて楽しいものだ…100巻を超えてますます盛んな展開っていうのも異常極まりないが。