学校を出よう! (6) VAMPIRE SYNDROME 電撃文庫 (0996)
谷川 流 蒼魚 真青
メディアワークス
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 第三EMP学園にはびこる吸血鬼の群れ。次々と吸血鬼化していく学園メンバーは、ついには佳由季の妹若菜と最強のテレパシスト真琴までもが吸血鬼の仲間入りしてしまった…残された面々は決死の覚悟をもって吸血鬼の群れへと戦いを挑むことになるのだが…

 前後編の後編。これだけ壮大な伏線を張っておいて、終わり方がえらくあっさりしていたのは多少気になるのだが、物語自体はすっきりしているし、色々と面白い事実も分かってきた。特にこれまで上層から彼らを見下ろすだけだったキャラクタが実際に姿を現してみたりと、これからの展開も期待出来そうな物語へと仕上げられている。伏線が実に多いのも気に入った。

 ただ、ラストは“すっきりしている”と書いたが、とんでもない描写まであり。いつの間にやらこの作品、メタフィクションになってるよ。登場人物が、自分たちは小説の中の人物であることを自覚してるなんて、こういう設定好きだなあ。