シルマリルの物語〈上〉
J.R.R. トールキン J.R.R. Tolkien 田中 明子
評論社 (1981/01)
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 指輪物語で完成するまで、中つ国には長い歴史がある。中つ国が誕生し、人間が国に増える前、第一紀と呼ばれる無限の寿命を持つもの達が中心の時代に誕生したシルマリルと呼ばれる宝石を巡る物語を描く。

 トールキンが一生をかけて作り上げた中つ国の物語。第三紀の物語のみが生前に刊行されたが、それ以前の物語も彼のノートには存在していた。世に出すつもりはなく、自分のノートとして作られたものらしいが、それを息子であるクリストファーが再編集し、年代順にまとめた物語がこれ。第三紀において悪の源とされるサウロンの主人モルゴスの台頭と彼とエルフ達の戦いがメインとなっている。

 しかし、改めて思うけど、刊行するつもりが無かったと言うだけあって、著者の趣味丸出しの作品で、この設定作ってる時はとても楽しかっただろうな。そう言う趣味は私にもあるんだし。