ドラキュラ戦記 (創元推理文庫)
キム ニューマン Kim Newman 梶元 靖子
東京創元社 (1998/12)
売り上げランキング: 151500

 ドイツ皇帝と共にヨーロッパを手中にせんとするドラキュラは1918年イギリスに対しドイツ軍と自らの軍勢を放ち大攻勢をかける。欧州に数多く存在するヴァンパイア達は人間と共に戦いを開始するのだが、その中でドイツの凄腕パイロット“レッド・バロン”ことリヒトフォーヘン率いる航空部隊はめざましい活躍を見せた。彼の率いる航空隊の謎を解き明かすべく、イギリスの情報員ウィンスロップは自ら進んで従軍写真家として危険な宙域に乗り込むのだが…

 これは実は2作目で一作目はドラキュラ紀元という作品なのだが、そちらの方は未読。それでも本作は本作で単体で楽しい作品だった。吸血鬼が存在する事で、現実がねじ曲げられ、フィクションの世界の住民達までが大挙して登場。それら一人一人の名前を見てるだけで楽しくなってくる。ここまで無茶苦茶やるといっそ立派。