う〜ん。

 今週は映画二本。『シャッターアイランド』と『のだめカンタービレ最終章 後編』
 『シャッターアイランド
 強いて言えばスコセッシ版『ドグラ・マグラ』。「勝つために戦え」で押井が「巨匠が歳食ったらアングルに凝るようになる」とか言ってたけど、スコセッシも既にその域に来てるのかもね。でもスコセッシの良さってそんなところにあったんじゃなかったはずなんだけどねえ。凄く金がかけられていて、カメラアングルの凝りようなんかは大変なものなんだけど、悪夢映画は歳食ってから作っちゃいかんな。単に綺麗なだけの作品になってしまうよ。ある程度瑞々しさがないと、悪夢になってくれない。
シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)
 『のだめカンタービレ最終楽章』
 なんかもの凄く普通の出来だった。悪くは無いけど、たいして良くもない。前編でかなり褒めてた自分の目がおかしかったのか?とさえ思った。最後で監督が前編の武内英樹川村泰祐になっていたので、なるほど、監督が違うとここまで変わるのか。と逆に感心してしまった。良くも悪くも武内版の演出の冴えは川村版には全然なし。テレビサイズのドラマに落としてしまった感じ。
映画 「のだめカンタービレ 最終楽章 後編」 ガイドブック (講談社 Mook)
 ビデオで「当たり」と言えたのは『アラン・ドロンのゾロ』かな。これは素直に面白かった。『マスク・オブ・ゾロ』よりもこっちの方が一生懸命笑いを取ろうとしている分好感持てるし、笑わないドロンが意外にはまってる。フランス流のエスプリが効いた作品だけど、実際にはイタリアで作られた作品(監督もイタリア人)。
アラン・ドロンのゾロ [DVD]